起業支援金と移住支援金は同時にもらえる?最大800万円超の併用ガイド【2026年版】
移住補助金シミュレーター編集部
Editorial Team
全国180以上の自治体制度を独自にデータベース化し、シミュレーターを開発・運営しています。最新の制度変更や移住者にとって本当に役立つ助成金情報をわかりやすく解説します。
目次
- 移住支援金と起業支援金は別制度
- 起業支援金とは?対象になるビジネス
- 起業支援金の基本条件
- 「地域課題解決型ビジネス」は意外と幅広い
- 併用した場合の受給額シミュレーション
- パターン1:単身で起業移住
- パターン2:夫婦+子1人で起業移住
- パターン3:夫婦+子2人で起業移住
- 福島12市町村は起業支援が突出している
- 対象となる12市町村
- 申請の流れ:併用する場合の手順
- ステップ1:事前準備(移住の3〜6ヶ月前)
- ステップ2:起業支援金の申請(移住前〜移住直後)
- ステップ3:移住支援金の申請(移住後)
- 併用時の注意点
- 1. 定住義務は両方にかかる
- 2. 起業支援金は経費の一部
- 3. 確定申告で課税される
- 4. 審査は厳しめ
- よくある質問
- Q. 個人事業主でも起業支援金はもらえる?
- Q. すでに起業している場合は?
- Q. フリーランスのリモートワークは対象?
- Q. 夫婦それぞれが起業したら2倍もらえる?
- まとめ
「移住支援金は最大100万円」と「起業支援金は最大200万円」。この2つ、実は同時にもらえることを知っていますか?
移住と起業を同時に行えば、国の制度だけで最大300万円。さらに子育て加算や自治体独自の上乗せを含めると、800万円を超えるケースもあります。
この記事では、2つの制度を併用するための条件・申請手順・注意点を解説します。
移住支援金と起業支援金は別制度
まず前提として、「移住支援金」と「起業支援金」はまったく別の制度です。
| 項目 | 移住支援金 | 起業支援金 | |------|----------|----------| | 正式名称 | 移住支援事業(移住支援金) | 起業支援事業(起業支援金) | | 管轄 | 内閣官房・内閣府 | 内閣官房・内閣府 | | 金額 | 世帯100万円、単身60万円 | 最大200万円 | | 条件 | 東京23区在住or通勤 → 地方移住 | 地域課題解決型ビジネスで起業 | | 子育て加算 | あり(1人100万円) | なし | | 併用 | 起業支援金と併用可 | 移住支援金と併用可 |
ポイント: 移住支援金の受給要件に「就業」がありますが、「起業」も就業の一形態として認められています。つまり、起業支援金で起業すれば移住支援金の就業要件も満たせる仕組みです。
起業支援金とは?対象になるビジネス
起業支援金の基本条件
起業支援金を受けるには、以下の条件を満たす必要があります。
- 地域課題の解決に資する社会的事業を新たに起業すること
- 都道府県が選定する執行団体の審査を通過すること
- 起業地の都道府県内に居住していること(移住後)
- 事業が計画的かつ継続的に実施される見込みがあること
「地域課題解決型ビジネス」は意外と幅広い
「社会的事業」と聞くとハードルが高く感じますが、以下のようなビジネスも対象になりえます。
| 分野 | 具体例 | |------|--------| | 買い物支援 | 移動販売、ネットスーパー | | まちづくり | カフェ、コワーキングスペース、ゲストハウス | | 子育て支援 | 学童保育、ベビーシッターサービス | | IT・DX | 地域企業のDX支援、ECサイト構築 | | 農業×テック | スマート農業、農産物EC | | 教育 | プログラミング教室、オンライン塾 |
併用した場合の受給額シミュレーション
パターン1:単身で起業移住
| 項目 | 金額 | |------|------| | 移住支援金(単身) | 60万円 | | 起業支援金 | 最大200万円 | | 合計 | 最大260万円 |
パターン2:夫婦+子1人で起業移住
| 項目 | 金額 | |------|------| | 移住支援金(世帯) | 100万円 | | 子育て加算(1人) | 100万円 | | 起業支援金 | 最大200万円 | | 合計 | 最大400万円 |
パターン3:夫婦+子2人で起業移住
| 項目 | 金額 | |------|------| | 移住支援金(世帯) | 100万円 | | 子育て加算(2人) | 200万円 | | 起業支援金 | 最大200万円 | | 合計 | 最大500万円 |
福島12市町村は起業支援が突出している
福島12市町村(原子力災害被災12市町村)は、復興促進の観点から起業支援金が通常の2倍に設定されています。
| 項目 | 通常 | 福島12市町村 | |------|------|------------| | 起業支援金 | 最大200万円 | 最大400万円 | | 移住支援金 | 最大100万円 | 最大200万円 | | 子2人加算 | 200万円 | 200万円 | | 合計 | 最大500万円 | 最大800万円 |
対象となる12市町村
田村市、南相馬市、川俣町、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村
申請の流れ:併用する場合の手順
移住支援金と起業支援金を併用する場合、申請先が異なるため手順を整理しておくことが重要です。
ステップ1:事前準備(移住の3〜6ヶ月前)
- 移住先の自治体を決める
- 起業する事業の計画を立てる
- 都道府県の起業支援金の執行団体を確認する
- 移住先自治体の移住支援金の要件を確認する
ステップ2:起業支援金の申請(移住前〜移住直後)
- 執行団体に事業計画書を提出
- 審査(面接・プレゼンを含む場合あり)
- 交付決定
- 事業開始
ステップ3:移住支援金の申請(移住後)
- 転入届を提出
- 移住先自治体の窓口で移住支援金を申請
- 起業支援金の交付決定通知書を添付(起業による就業要件充足の証明)
- 審査・交付
併用時の注意点
1. 定住義務は両方にかかる
移住支援金には5年以上の定住義務、起業支援金には1年以上の事業継続義務があります。期間内に転出したり事業を廃止した場合、全額返還を求められる可能性があります。
2. 起業支援金は経費の一部
起業支援金の最大200万円は、起業に必要な経費の2分の1以内(上限200万円)です。つまり、最低でも400万円規模の起業計画が必要になります。
3. 確定申告で課税される
移住支援金・起業支援金はどちらも一時所得として課税対象です。合計額が大きくなるため、確定申告の準備が必要です。
| 受給合計 | 一時所得控除後 | 概算税額(税率20%の場合) | |---------|-------------|----------------------| | 300万円 | 125万円 | 約25万円 | | 500万円 | 225万円 | 約45万円 | | 800万円 | 375万円 | 約75万円 |
※ 一時所得 = (収入 - 50万円控除) × 1/2。実際の税額は他の所得との合算で変動します。
4. 審査は厳しめ
起業支援金は事業計画の審査があります。「補助金目的の形だけの起業」は通りません。実現可能性のある事業計画と、地域課題解決への貢献が求められます。
よくある質問
Q. 個人事業主でも起業支援金はもらえる?
はい、もらえます。法人設立は必須ではなく、個人事業主としての開業届でも対象になります。
Q. すでに起業している場合は?
原則として新規起業が条件です。既存事業の移転は対象外です。ただし、移住先で新たな事業を立ち上げる場合は対象になる可能性があります。
Q. フリーランスのリモートワークは対象?
起業支援金の対象は「地域課題解決型ビジネスの新規起業」です。既存のフリーランス業務をそのまま続ける場合は対象外ですが、移住支援金はテレワーク要件で申請できる場合があります。
Q. 夫婦それぞれが起業したら2倍もらえる?
いいえ。起業支援金は1事業につき1件です。ただし、共同創業として1つの事業計画で申請することは可能です。
まとめ
移住支援金と起業支援金の併用は、地方で新しいビジネスを始めたい人にとって最も手厚い支援制度です。
- 通常:最大300万円(移住100万+起業200万)
- 子育て世帯:最大500万円以上
- 福島12市町村:最大800万円以上
「起業」というとハードルが高く感じますが、カフェ、EC、コワーキング、農業DXなど対象は幅広い。移住をきっかけに新しい挑戦を考えている方は、ぜひ両制度の活用を検討してください。
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データは2026年3月時点の情報に基づいています。最新の制度内容は各自治体の公式サイトでご確認ください。
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※本記事の制度情報は執筆時点または最終更新時点のものです。自治体の予算状況や制度内容は予告なく変更される場合があります。最新かつ正確な情報は、必ず各自治体の公式サイト等でご自身でご確認ください。